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出版関係
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スポーツ貧血
誰にでもできる簡単貧血対処法&予防法
ランナーの「悩み」を解決するヒントはこの中にある!!

概要

 スポーツ貧血は収支のバランスが大切です。その動態は鉄欠乏性貧血とよく似ています。通常、体内鉄量はほぼ一定に保たれていますが、体調、栄養状態、外部環境などにより、そのバランスが崩れることがあります。特に長距離・駅伝ランナーは消耗が激しいため、その頻度は増えていきます。

 貧血への対処法と言うと、栄養学を手がかりとしたさまざまな解説本があります。しかし、貧血、特にスポーツ貧血は、身体の機能全体、トレーニングとの連携など、収支のバランスを考えてトータルで見ていかなければなりません。栄養摂取と同時に、身体の中で起こっている鉄の吸収と排泄、ヘモグロビン合成などのメカニズムを、いかに効率良くコントロールしていくかという観点で見ることが大切になってきます。そこで経口的な対策と同時に、それ以外のさまざまな処方を、体験を含めて取り上げてみました。

 

推薦の言葉

宗茂 旭化成陸上競技部顧問

五輪マラソン代表(1976 年モントリオール,80 年モスクワ,84 年ロサンゼルス)

 これは素晴らしい! スポーツ貧血の書としては他に類を見ません。目からうろこの世界です。なぜ貧血になっていくかという「からくり」がよくわかります。土岐商業高校の頃の平澤先生は、コンディショニングがうまいというイメージがありました。それは身体の手入ればかりでなく、こういった貧血対策が功を奏していたからなのでしょう。血液データの分析もわかりやすく解説されています。

推測のコーナーでは、普通思いもよらないところに着目していて、「そういう考えもあるのか」という世界です。お勧めの取り組みも、保温などは「これって誰でもできるよね」という感じです。

 専門性も高く、現場に即して多角的に検討が加えられており、中学生から社会人まで、広い年齢層のランナーが読むとよいでしょう。長距離を目指すランナーなら、ぜひ知識として持っておきたい内容です。指導者、お父さん、お母さんも、選手やお子さんの活躍を夢見るなら、知っておいて損はないと思います。その他スポーツ貧血の出やすい各競技のアスリート、貧血が気になる一般の人が読んでも、間違いなく役に立つでしょう。

 

abstract

「貧血」……。

 血が貧しいってなんだろう。自分の血は少ないのだろうか……。このように感じた人もいるのではないでしょうか。貧血になる人と言うと、「痩せてひょろひょろ」、「青白い顔」などが思い浮かぶ人もいるでしょう。反対に身体ががっちりしていて日焼けした、いかにもたくましそうな人は貧血とは無縁のように見えます。

あるいは小学校の頃、全校集会で並んでいる時にバッタリ倒れたり、気分が悪くなったりする友達を見て、「貧血起こした」なんて周囲が言っていたことがあるかもしれません。でも,これは言葉こそ「貧血」と言っていますが、「なんちゃって貧血」とでも言いますか、本態的な貧血ではありません。「起立性低血圧」という、立ち上がった時や長い時間立ち続けたようなときに、一時的に血圧が低下して脳血管に一定量血液が回らなくなった状態を言います。一過性なのでしばらく休憩すれば回復します。今回のトピックとは別のものだと考えてください。内容はともあれ、「貧血」ってあまりいい響きの言葉ではないですよね。

 貧血の種類は、それほど多くありません。しかし、世の中に「貧血」で悩んでいる人はとてもたくさんいます。スポーツの世界でもそうです。スポーツ活動を続けていく中で、「貧血」に出会うことはよくあります。それも、持久的要素の強いスポーツ種目ほど、貧血症状が出ます。陸上競技の長距離種目は持久的スポーツの最たるものですから、選手、指導者ともにこの「貧血」には悩まされています。

 貧血への対処法と言うと、栄養学を手がかりとしたさまざまな解説本を見かけます。しかし貧血、特にスポーツ貧血は、身体の機能全体、トレーニングとの連携など、収支のバランスを考えてトータルで見ていく必要があります。栄養摂取と同時に、身体の中で起こっている鉄の吸収と排泄、ヘモグロビン合成などのメカニズムを、いかに効率良くコントロールしていくかという観点で見ることが大切です。口から入れることと同時に、それ以外のさまざまな処方を、私の体験を含めて取り上げたことが本書の特徴です。

 内容構成ですが、まずその概念を取り上げました。次に、土岐商業高校の時のデータを紹介してあります。第1章,第2章は内容がやや難しいため、対談形式にすることによってわかりやすくしたつもりです。そのあと、私の指導者としての経験を取り上げました。教え子には、実際にスポーツ貧血を体験したり、予防をするために努力した経験を語ってもらいました。各高校がどのような取り組みをしているのか、先生方にインタビューをして、経験や対処法などを聞いてきましたので、それらも紹介してあります。研究協力校からは、血液データを提供してもらいました。後半では、スポーツ貧血に関して私なりに疑問に感じていることを挙げましたので、一緒に考えてみてください。最後にスポーツ貧血の対処法や予防法を載せるとともに、こんな取り組みをしたらいいのではという提案をしたいと思います。

 1,2章をはじめ、全体を通してあえて話し言葉を使っています。読みにくいかもしれませんがお許しください。なお、1章は医学用語も出てきて難しい面があります。わかりにくい部分ははしょって読んだり、グラフなどを中心に見たりしていただくといいのではないかと思います。

 スポーツ活動はできるだけ楽しくやりたいものです。でも、体調が悪いと苦痛が先に来て楽しくありません。どこも痛くないのに走れないのは、とても悔しい思いをすることになりますし、そのうち嫌気がさしてしまいます。

 本書は、そんな人の手助けになればと思って書きました。参考にしていただけると幸いです。


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